法律Q&A

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消費者法

消費者契約法 契約条項の無効

1. キャンセル料条項の無効について

消費者契約法では、不当なキャンセル料を定める契約条項は無効となると聞きましたがどのような場合に無効となるのでしょうか。

消費者契約法9条1号は、消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効について「当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの」について、当該超える部分を無効としています。

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2.  

息子が入学試験を受けた上で専門学校に入ることになって入学金、初年度授業料を支払ったのですが、事情で入学時である4月1日よりも前に入学を取りやめました。支払った入学金、授業料は返金してもらえますか。

 

最高裁判決の基準に従えば、授業料は返金してもらえますが、入学金は返金されない可能性が高いです。

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3.  

将来の葬儀費用等に使えるということで冠婚葬祭互助会契約をし、月額1,500円の積立金を8回積み立てたところで解約したところ、返金される返戻金はなしだと言われました。このようなことは許されるのでしょうか。

許されません。裁判例でも冠婚葬祭互助会の解約金条項を無効としたものがあります。

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4.

マンションの賃貸借契約で敷金20万円のうち、15万円が返金されない「敷引特約」があります。このような特約は有効でしょうか。
また、この契約では更新時に賃料2ヶ月分の「更新料」を支払うという更新料条項があります。このような特約は有効でしょうか。

 

最高裁判決によれば、敷引特約については、「当該建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額、賃料の額、礼金等他の一時金の授受の有無及びその額等に照らし、敷引金の額が高額に過ぎると評価すべきものである場合には、当該賃料が近傍同種の建物の賃料相場に比して大幅に低額であるなど特段の事情のない限り、信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものであって、消費者契約法10条により無効となる」とされています。
また、更新料条項については、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないとされています。

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5.  

コインパーキングに「当駐車場における盗難・事故については一切責任を負いません。」と書かれていました。コインパーキングでパーキングの車止めに不具合があって私の車両が損傷したのですが、損害賠償請求できないのでしょうか。

できます。

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消費者契約法 取消ができる勧誘

1. 消費者の「誤認」による取消1  消費者契約法の「不実告知」

雑誌の広告にあった、「腰痛に良い、高血圧にも効果がある」という、甲株式会社が販売する電位治療器と電線の入った敷き布団のセットに興味を持ちました。電話連絡をしたところ、身体にとても良い商品であり、多くの人から感謝の手紙が来ていますと言われました。詳しいパンフレットを送ってもらったところ体験談もあり、持病によいと思って45万円で電位治療器と電線の入った敷き布団のセットを購入することとして、指定された口座に送金しました。
1年ほど使っていますが、いっこうに効果が無いと思っていたところ、先日、新聞でこの業者が効果を証明できない商品を売っていたとして、行政処分を受けたとの記事がありました。代金を返してもらえるでしょうか。

消費者契約法4条1項1号に定められた、重要事項について事実と異なることを告げて勧誘した「不実告知」に該当し、取消の意思表示をして代金を返してもらうことができます。

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2. 消費者の「誤認」による取消2 消費者契約法の「断定的判断の提供」

「この方法を使えば必ず利益が上がる。代金の20万円は必ず元が取れる。」と言われて「競馬必勝法」のソフトを乙から20万円で購入しました。乙は、インターネットで広くこのソフトを販売しています。しかし、内容は人気順やオッズを組み合わせるだけで、当たるときもありますが、外れることも多く到底利益が必ず上がるというものではありませんでした。だまされたのではないかと思うのですが。

消費者契約法4条1項2号に定められた、将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供して勧誘したことに該当し、これによって消費者が確実であると誤認しているので、取消の意思表示をして代金を返してもらうことができます。

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3. 消費者の「困惑」による取消 消費者契約法の「退去妨害」

丙株式会社の宝石の展示会があるというので、ホテルの会場へ行きました。展示されている商品を見ていると、店員の方が「いかがですか」と言ってきたので、私の好みを話しました。その後、その店員のほか、色々な人が一緒に勧誘してきたので、「もう少し、1人で見たいので」と言いましたが、店員はついてきました。30分ほど見て、帰ろうとしたら、ずっとついていた店員に呼び止められ、「これがあなたに似合う」「予算の範囲に値引きする」「今を逃すとチャンスはない」と言われ、店長という人まで来て展示会の奥のスペースで色々な商品を見せられました。次の予定があったので、「そろそろ予定があります」と言いましたが、1時間ほど色々言われて帰れそうになく、結局10万円のダイヤのペンダントを購入することにしました。しかし、家に帰ってから納得できませんでした。契約は解消できるのでしょうか。

消費者契約法4条3項2号に定められた、事業者が勧誘している場所から消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、その場所から退去させない「退去妨害」に該当し、取消の意思表示をして代金を返してもらうことができます。

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訪問販売、電話勧誘販売、訪問購入

1. 訪問販売

セールスマンが自宅にやってきて、勧められるままに学習教材の契約をしました。後から冷静に考えると高いと思います。契約をやめることはできますか。その場合、損害賠償を請求されたりしませんか。

本件セールスマンの行為は、特定商取引に関する法律(以下「特商法」といいます。)の訪問販売にあたります。したがって、クーリング・オフとして契約の解除をすることが考えられます。
この場合、販売業者は損害賠償を請求することはできませんし、引き渡された学習教材の引取りに要する費用は販売業者の負担となります。

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2. クーリング・オフの要件

上記1.の契約についてクーリング・オフをしようと思います。どのようにすればいいですか。セールスマンが「これは特別な契約だからクーリング・オフはできません。」と言っていたので、それを信じてクーリング・オフをしないまま10日が経過しましたが、クーリング・オフをすることは可能ですか。

クーリング・オフは、条文上書面で行うことが必要とされています。本件ではセールスマンがクーリング・オフを妨害するために不実の説明を行い誤認させられているので、クーリング・オフは可能です。

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3. 電話勧誘販売

「海外旅行に安く行ける会員制のクラブです。興味のある人は○○番へお電話ください。」との電子メールが届いたので電話をしてみたところ、英会話の教材を購入させられました。契約をやめることはできますか。

本件業者の行為は、特商法の電話勧誘販売にあたります。したがって、クーリング・オフとして契約の解除をすることが考えられます。

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4. 訪問購入

先日、高齢の母の自宅に貴金属の買取業者がやってきて、母の結婚指輪を1000円で買い取っていったそうです。大事な指輪ですし、返してもらうことはできませんか。

本件買取業者の買取行為は、特商法の訪問購入にあたります。したがって、クーリング・オフとして契約の解除をすることが考えられます。

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特定継続的役務提供契約

1. 特定継続的役務提供契約のクーリング・オフ

しつこく勧誘されて、エステティックの契約をしてしまったのですが、やはり辞めたいと思っています。契約を無かったことにできないでしょうか。

エステティックは、特定商取引法上の特定継続的役務契約に該当しますので、業者には、同法が定めた事項を記載した契約書面等を交付する義務があります(法42条)。この書面を受領した日から8日以内であれば、クーリング・オフができます(法48条)。契約書面を受領していない場合や、書面を受領していても特定商取引法が定めた事項がきちんと記載されていない場合には、8日の期限は起算されませんので、その場合もクーリング・オフをすることができます。

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2. 不実告知、事実の不告知に基づく取消

エステティックの契約をしたのですが、サロンが販売している化粧水を購入しないと施術ができないと言われています。当初の勧誘や契約書面には、そのような記載は全くありません。話が違うので解約したいのですが、できるでしょうか。

特定継続的役務契約では、勧誘にあたって、一定の事項について不実のことを告げたり、故意に事実を告げなかった場合には、契約を取り消すことができます(法49条の2、44条1、2項)。化粧水の購入が施術の要件であるとすれば、そのことを告げないのは故意に事実を告げなかったことになり(法44条1項2号)、取り消すことができます。

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3. 中途解約

エステティックの契約をして、代金を一括して支払い、一定は施術を受けました。しかし、どうも効果がないように思うので中途で解約したいのですが、まだ施術を受けていない分の代金の返還を求めることはできるのでしょうか。

特定商取引法では、特定継続的役務契約の中途解約権を規定しています(法49条)。この場合、契約書面で違約金等が記載されていたとしても、法が定める金額を超える金額は返還をしないといけないこととされています。

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金融商品被害

1. 金融商品被害とその回復の手段

銀行から金利が有利だからと勧められて、銀行が最長10年満期を延長できる特約つきという3年定期預金の契約をしたのですが、3年後、市場金利が高くなったのに契約時のままの安い金利で満期延長されてしまいました。定期預金ですし、自己責任であきらめるしかないのでしょうか。また、どのようにして被害を回復することができるのでしょうか。

まず、実勢金利よりも不利な金利で預金契約を延長されたことによる財産的損失があるといえます。これに加え、業者による違法・不当な勧誘行為が行われた場合には、自己責任とはいえず、金融商品取引「被害」であるといえます。
また、被害回復の手段としては、訴訟のほか、任意の交渉、全国銀行協会やFINMACのあっせん等のADRが考えられます。

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2. 投資信託

証券会社から、「年金に加えて毎月の生活資金の足しになる」と勧められ、それまで保有していた投資信託から短期で乗換え、毎月分配型という投資信託を購入しました。たしかに毎月配当があるのですが、あるとき、報告書をみて、基準価額が大きく目減りしていることに気づき、びっくりしました。基準価額が下がるなどということは全く聞いていません。証券会社の勧誘は問題ではないでしょうか。

投資信託は証券会社の手数料収入源として重要な商品と位置づけられており、顧客に対して、①短期の乗換えを勧めたり、②見かけの分配金は高いものの、実は元本の一部を取り崩す配当を行う「毎月分配型」の投資信託を勧めたりする傾向にあります。勧誘にあたって十分な説明が行われていなかったのであれば、問題です。

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3. 債券

証券会社から、外国のB社の発行した社債をすすめられて購入しました。オーダーメイドでつくった特別の商品とのことで、通常の社債とどこが違うのかよくわかりませんでしたが、金利も年約10%と高かったので、購入したところ、元本がほとんど戻ってきませんでした。担当者の説明によれば「A社の株式の価額が急激に下がったから」ということでした。なぜA社の株価が関連しているのかがさっぱりわかりません。

これは、おそらく仕組債といわれる債券であると考えられます。デリバティブが組み込まれており、顧客は知らず知らずのうちにオプションの売りの立場に立たされ、リターンに見合わないリスクを背負わされている可能性が高いといえます。

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4. 投資詐欺

自宅に突然パンフレットが届き、「2020年の東京オリンピックのオフィシャルグッズの製作会社」への投資を勧められたので、1口だけ出資しました。あとで少し不安になりましたので調べてみますと、運営主体は、金融庁に適格機関投資家等特例業務の届出をしているので安心、との口コミがありました。大丈夫でしょうか。

適格機関投資家等特例業務に関する制度は、本来投資のプロだけを対象として設計されたものですが、実際には、詐欺に悪用されるケースがあとをたちません。本件も、状況からみて、詐欺の可能性が高いです。こうした業者はすぐに破綻するか行方をくらませることが多く、被害回復のためには迅速に動く必要があります。
※下記ライブラリー記事掲載後、平成27年から平成28年にかけて行われた金融商品取引法の改正により、届出制が厳格になり、また、広く一般を対象とした勧誘が禁止されましたが、なおこの適格機関投資家等特例業務制度を悪用した詐欺が行われる可能性があります。引き続き、ファンドの勧誘にはご注意ください。

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