法律Q&A

法律Q&A

相続

相続人など

1. 相続人の範囲、相続欠格、推定相続人の廃除

夫が亡くなりました。相続人は、私と長男、長女及び二女です。遺産分割の協議を行うため、相続人全員が集まった席で、二女がお父さんの遺言を預かっていたと言って、遺言書と書いた書面を出してきましたが、どうみても夫の書いたものとは思われませんので、二女を問い詰めたところ、自分が父親の意を汲んで作ったものだと白状しました。このようなことをした二女にも相続権はありますか。なお、二女は結婚しており子どもが二人おります。

二女の行為は、民法891条5号に規定する遺言書の偽造に該当し、相続人の欠格事由となります。したがって、法律上当然に被相続人との関係で相続資格を失います。このため、二女のお子さん二人が代襲相続することになります。

より詳細な解説はこちら
2. 相続人不存在

わたしがケアマネ-ジャ-として担当していた一人暮らしの女性が亡くなりました。生前から、自分は天涯孤独だとおっしゃっていました。実際、身寄りの方がいらっしゃるのか判りません。お住まいは、その女性の所有であり、預金も少しあります。これらの財産をどのように処理すればよろしいですか。

民法951条は、「相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とする」と規定しています。ご相談の事例は、この規定に該当し、家庭裁判所が、相続財産管理人を選任し、亡くなられた女性の財産の管理を行います。したがって、相続財産管理人の指示に従ってください。

より詳細な解説はこちら
3. 相続人不存在の場合の被相続人の債権者

親から相続した一軒家に一人暮らしをしている知人に数年前現金20万円を貸しました。毎月少しずつ返してくれていたのですが、つい最近亡くなったとの知らせを受けました。貸金はまだ10万円以上残高が残っています。この友人は、身寄りがないとのことです。貸したお金は戻ってこないのでしょうか。

あなたの場合、相続財産管理人の選任請求権を有する利害関係人に該当しますので、家庭裁判所に相続財産管理人の選任を請求し、その相続財産管理人に対し、貸金の弁済を求めていくことになります。

より詳細な解説はこちら
4. 相続放棄

父が、多額の負債を残して亡くなりました。幸い、自宅は母と長男であるわたしの名義になっています。父名義の預金も少しはありますが、負債のほうが多く、とても返済できません。父の相続人は、母と、わたしと未成年の妹の3人です。どのような方法をとればよいでしょうか。

相続人は、被相続人の死亡により、被相続人の一切の権利義務を承継します。したがって、何も手続をしないと、お父さんの負債を相続人全員が引き継ぐことになります。これを避けるためには、限定承認をするか、相続放棄をすることになります。いずれの手続も、相続の開始があったことを知ったときから、3ヶ月以内にしなければなりません。

より詳細な解説はこちら
5. 法定承認

事業家である父が亡くなりました。父の葬儀費用に充てるため、父名義の預金を解約しようと思いましたが、叔父から、父は事業を行っていたため、負債もあるので、それを調べてからでないと多額の負債を引き継ぐことになると注意されました。どのようなことをすると、相続を承認したことになるのでしょうか。

 

葬儀費用を相続財産から支出しても、相続財産を処分したこととはならず、相続を承認したことにはなりません。

より詳細な解説はこちら

相続財産

1.  

先月、父が亡くなりました。相続人は母と私と弟です。父には、自宅不動産(土地及び建物)、預金、生命保険(受取人は母です。)と現金があります。これらを遺産分割で分配することは可能ですか。また、自宅不動産の住宅ロ-ンも残っていますが、これを一人の相続人に集めることはできますか。

自宅不動産、現金及び預金は遺産分割の対象となります。また、住宅ロ-ンについては、融資を受けている金融機関との関係ではその同意がない限り相続人に集めることはできません。
※なお、下記御池ライブラリー記事では、預金について、結論の異なる最高裁判例を紹介しておりますが、記事掲載後、新たな最高裁判例(最大決平成28年12月19日)が出ましたので、補足させていただきます。

より詳細な解説はこちら
2.  

(上記の事案を前提として)自宅不動産の価値が下がっている状況でしたので、相続人全員で話し合って自宅不動産を売却しました。売却代金は弟が保管しているのですが、売却代金の一部を私や母に渡してくれません。売却した場合の代金は遺産分割の対象となりますか。

なりません。ただし、相続人の皆さん全員の合意があれば、遺産分割の対象とすることができます。合意できなければ、別途民事訴訟で解決することになります。

より詳細な解説はこちら
3.  

父の葬式費用は遺産分割の対象になるのでしょうか。

なりません。ただし、相続人全員が合意をするのであれば、遺産分割の中で解決することは可能です。しかし、合意できないのであれば、別途民事訴訟で解決する必要があります。

より詳細な解説はこちら
4.  

父が亡くなったので、私、兄、母で遺産分割の協議をしたところ、兄が父の死亡の前に父の預金のほとんどを引き出していることが判明しました。引き出された預金を遺産分割の対象とすることができますか。

できません。ただし、相続人全員が合意をして、これを遺産分割協議の中で清算することはできます。合意できなければ、民事訴訟で解決するしかありません。

より詳細な解説はこちら

遺産分割

1. 遺産分割の方法

同居していた父が亡くなりました。相続人は長男の私と姉3人で、先日皆で集まって父の残した財産の遺産分割の話をしたところ、姉3人は多数決で決めようと言い出すなど、なかなか話合いがまとまりません。このようなときはどうしたらよいのですか。

遺産分割は、相続人同士の話合いによる遺産分割協議によることが基本で全員の同意が必要となりますが、協議がまとまらないときは、家庭裁判所における遺産分割調停で、それでもまとまらないときは遺産分割の審判によって解決が図られます。

より詳細な解説はこちら
2. 法定相続分等と異なる遺産分割

法律で決められた相続分というものがあるそうですが、これと異なる遺産分割をすることはできるのでしょうか。
また、父が遺言で「自分の財産については長男が2分の1、次男と三男は各4分の1ずつ相続する。」と定めていた場合、これと異なる遺産分割をすることはできるのでしょうか。

協議によって遺産分割をする場合、相続人全員が同意するのであれば、法定相続分と異なる分割をすることができます。同様に、相続人全員が同意するのであれば、遺言で定められた相続分と異なる相続分による遺産分割をすることができます。

より詳細な解説はこちら
3. 非嫡出子(婚外子)の相続分

父が平成24年12月1日に亡くなりましたが、遺産分割協議はまだされていません。父は、今から20年前に妻と別居して私の母と暮らすようになって、私が生まれました。私は非嫡出子(婚外子)ということになります。前の奥さん(正妻)は既に亡くなりましたが、父との間に2人の子(嫡出子)がいます。父の遺産について、私はどのような権利を主張できるのでしょうか。

嫡出子と同等の相続分を主張することができます。

より詳細な解説はこちら
4. 唯一の財産の分割方法等

同居していた父が亡くなりましたが、父の残した財産は住んでいた家とその敷地くらいで、他にめぼしい財産はありません。相続人は、長男の私、嫁いで家を出た姉と妹の合計3人ですが、姉と妹はこの家と敷地を売ってその代金を分割するよう要求しています。しかし、私は、幼い頃からこの家で生活してきて愛着もありますし、他に住むところもありません。私がこの家と敷地を取得することはできないでしょうか。

家と敷地を売却してその代金を相続人全員で分割する方法もありますが、あなたが単独でその家及び敷地を取得して、お姉さんたちに代償金を渡すという方法が考えられま

より詳細な解説はこちら
5. 特別受益

父が亡くなりましたが、生前の父は私たち3人兄弟のうち、長男を特にかわいがり、長男の結婚時にはマンションを買い与えています。次男の私や妹にはそのようなことはしてくれませんでした。それなのに私や妹の相続分は長男の相続分と同じなのでしょうか。

長男が被相続人(父)の生前に特別の利益を受けていたものとして、この受益分を相続財産に加えて、それぞれの相続分を算出することになります。

より詳細な解説はこちら
6. 寄与分

母の死亡後、脳梗塞で寝たきりになった父は在宅介護を希望し、三女で末っ子の私が同居して付きっ切りで面倒を見てきました。しかし、嫁いで家を出た長女と次女は、父の介護の手伝いはおろか、父の見舞いにも来たことがありませんでした。このほど父が亡くなり、相続財産として自宅不動産のほか預金がありますが、私たち3人の子の相続分は同じなのでしょうか。

あなたの療養看護が「特別の寄与」と認められれば、その分が考慮されて相続分が算定されることになります。

より詳細な解説はこちら

遺言・遺言執行者

1. 遺言

私には妻と3人の子どもがいます。私は複数の不動産を保有しているのですが、自分が死亡した後に、これらの不動産を巡って妻や子どもたちが争うのを避けたいと思います。そこで、各不動産を誰が相続するか、今のうちから決めておきたいのですが、良い方法はないでしょうか?

遺言を作成しましょう。遺言によって、あなたの不動産を誰に帰属させるか、生前に決めておくことができます。

より詳細な解説はこちら
2. 負担付遺贈

私には子どもが2人おり、これまで私たちは代々続いてきた老舗の飲食店を経営してきました。この店舗の不動産は私の所有になっています。
私は、私の死亡後、長男が私の後を継いで、引き続きこの場所でお店を続けてほしいのですが、長男はあまり積極的ではありません。なお、次男はお店を継ぐことには積極的です。
私は、仮に長男がお店を継がない場合には、長男の子どもではなく、次男にお店を継いでほしいと思っています。
私は、上記の思いを実現するために「当該不動産を長男に相続させる。」という遺言を作成したのですが、この内容で問題ないでしょうか。

あなたの思いを実現するためには、この遺言では不十分です。この内容だと、長男が店を継がなくとも、当該不動産を相続することになりますので、次男が継ぎたいと思っていても、継げるとは限りません。
『長男がお店を継続する場合には当該不動産を譲る』という内容の遺言を作成すべきでした。具体的にいかなる遺言内容にすればいいかは、専門家に相談することをお勧めします。

より詳細な解説はこちら
3. 遺言の撤回

先日、父が死亡しました。父の相続人は、私と弟の2人だけです。父の死亡後に自宅金庫から見つかった遺言によると、遺産の大半を私が相続する内容になっていました。ところが、その後、父のメインバンクの貸金庫から、当初見つかった遺言よりも新しい遺言が発見され、それには、遺産の大半を弟が相続する内容になっていました。私たちはどちらの遺言に従えばいいのでしょうか?

いずれの遺言も法的に有効であるとすると、新しく作成された遺言(本件では、メインバンクの貸金庫から発見された遺言)に従う必要があります。

より詳細な解説はこちら
4. 遺言執行者

先日亡くなった父の遺言には、遺言執行者としてA弁護士が指定されていました。父の相続人は、母と私、妹の3名ですが、3名ともこのA弁護士とは面識がありません。遺言執行者とはどういうことをする人なのですか。また、面識がないことを理由として解任することはできますか。

遺言の内容には、遺言の効力が発生すると同時にその内容が実現されるものと、実現するために執行行為が必要なものとがありますが、遺言執行者は、後者について、遺言者に代わって、遺言を実現するために必要な事務処理を執行する者です。遺言執行者の解任は、正当な理由が必要であることから、面識がないとの理由だけで解任することはできません。

より詳細な解説はこちら

遺留分

1. 遺留分とは

私の父親が亡くなりました。母親は既に他界しており、私には兄が一人います。父親は、生前、「自分の全ての財産をAさんに遺贈する」との遺言書を書いていました。私は、父親の財産を何も相続できないのでしょうか。

いいえ。あなたにも遺留分という権利があります。あなたの場合は、お父さんの遺産のうち4分の1の遺留分が認められます。

より詳細な解説はこちら
2. 遺留分の算定

上記のケースで、父は生前、私に対し、私が自宅を購入するための資金を贈与してくれていました。また、父には、債務があります。この場合、父の遺言書によって、私の遺留分がいくら侵害されたのかを算定する方法を教えてください。

抽象的な遺留分の割合のみでは、具体的な遺留分侵害額を確定することはできません。解説で述べる方法により、生前贈与や債務を考慮して、遺留分侵害額を算定する必要があります。

より詳細な解説はこちら
3. 遺留分減殺請求権

上記のケ-スで、私は、Aさんに対して、遺留分が侵害されたことを主張したいと思いますが、どのような方法によればいいでしょうか。また、Aさんとの間で紛争になった場合、どうやって解決すればよいのでしょうか。

Aさんに対し、遺留分減殺請求を行うことになります。これに対し、Aさんが争ってきた場合には、まず家庭裁判所で調停を行い、それでも解決できない場合は、民事訴訟で解決することになります。

より詳細な解説はこちら
4. 現物返還と価額弁償

私の父は、私に事業を承継させることを意図して、事業用資産を長男である私一人に相続させる遺言を遺していました。私は、他の兄弟から遺留分減殺請求を受けているのですが、事業用資産の現物に代わって、金銭で弁償することは可能でしょうか。

現物返還が原則ですが、価額で弁償することも許されます(民1041条)。

より詳細な解説はこちら
5. 遺留分減殺請求権の消滅時効

遺留分減殺請求権に時効はありますか。

あります。遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈のあったことを知った時から1年で、時効により消滅します(民1042条前段)。また、相続開始時から10年を経過した場合も消滅します(同条後段)。

より詳細な解説はこちら
ページ先頭へ