法律Q&A

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(改正)遺留分制度の見直し

1. 遺留分とは

私の両親は私が子どもの頃に離婚して、私は母親と暮らしてきました。父親は再婚して、再婚相手との間に2人の子どもがいます。先日、父親が亡くなり、49日の法要の後で、父親と再婚した女性から、この女性に全部の財産を相続させるという父親の遺言書を見せられました。私は、父親の財産を何も相続できないのでしょうか。

相続できます。あなたには、相続財産の中で一定の割合で相続人に留保されている、「遺留分」が認められています。たとえ遺言では何ももらえない記載となっていても、本件では、父親の遺産のうち、子としての相続分6分の1の2分の1である12分の1の遺留分が認められます(旧法1028条、新法1042条)。遺言の内容が遺留分を侵害している場合には、侵害された遺留分額を請求することができます。具体的な遺留分侵害額はQ3、Q4で記載したように、民法で規定された計算方法で算定されます。

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1. 遺留分に基づく請求権

前述1.のケースで父親の遺産は自宅不動産(評価額6000万円)だけであると聞いています。私の遺留分はどのような権利となるのでしょうか。

遺留分の不足分(遺留分侵害額)の金銭を請求することになります。旧法では、それぞれの財産ごとに遺留分割合の権利があり、共有になるとされていましたが、今回の相続法改正によって、遺留分は金銭で評価し、遺留分の不足分(遺留分侵害額)を金銭に評価・算定して、「遺留分侵害額請求権」という金銭債権として請求する権利となりました(新法1046条1項)。具体的な金銭の計算方法は後記3、4を参照してください。

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1. 生前贈与があったときの遺留分侵害額の算定

前述1.のケースで、私は父親から15年ほど前に学資や生活資金として500万円の贈与を受け援助してもらいました。また、再婚した後の2人の子どもはそれぞれ2年前と3年前に自宅の購入資金として1000万円と500万円の贈与を受けています。このような贈与は遺留分の算定に影響するのでしょうか。

贈与については、具体的な遺留分侵害額を算出する際の、遺留分の基礎となる相続財産の価額の算定や、遺留分額から引かれる特別受益として影響する場合があります。
 旧法では、遺留分の基礎となる相続財産の価額の算定においては、「相続人」に対する生前贈与は時期の制限がありませんでしたが、新法1044条3項によって、特別受益にあたる贈与につき相続開始前の10年間にされたものに限定されました。

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1. 遺留分侵害額の算定方法

遺留分の割合だけでは請求できる遺留分侵害額は決まらないと聞いています。新法では、遺留分侵害額の算定方法はどのように定められているのでしょうか。また、Q7-1からQ7-3の私のケースでは具体的な遺留分侵害額はいくらになるのでしょうか。

実際の遺留分侵害額の算定は、遺産や遺留分割合から算出された額だけでなく、何らかの遺産相続をしているか、生前贈与や遺贈の有無、債務の状況などによって具体的に算定されます。新法1046条2項で金銭請求できる遺留分侵害額の算定方法を明文化しています。
 それによれば、あなたの遺留分侵害額は125万円となります

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2. 遺産に金銭や預金がない場合の特別措置

私は、夫の前妻の子から遺留分侵害額請求を受けた相続人です。遺産は夫と2人で暮らしてきた自宅不動産だけです。遺留分侵害額を金銭で払えといわれても現金がありません。遺留分侵害額はすぐに払わなくてはならないのでしょうか。

支払期限の猶予を求めることができます。本来、具体的な遺留分侵害額の金額が請求されたら、ただちに支払う必要があります。しかし、遺産の多くが不動産や株式などですぐに現金化できない場合には払うことができないので、裁判所に請求して、相当と考えられる猶予期限を許与してもらうことができます。

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